2004年05月31日

三つのしもべ

 今日はウルトラマンのお話を用意していたが、バビル二世の話題に別のところで触れたので変更。

 バビル二世の三つのしもべたちはロプロス、ポセイドン、ロデム。
 先ずロプロス。怪鳥ロプロスは赤い鳥型のロボット。三つのしもべの中では最も最初に姿を見せる。第1話「5000年前からの使者」で夢の御告げを受けて、窓からダイビングした浩一をロプロスがつかんでバビルの塔へ向かう。空路移動するときは後に「バビル二世号」が使われるが、最初はロプロスの首にまたがっていた。ヨミの攻撃を受けたときなど、塗装というか羽毛がはげ落ちて金属部分が露出するという妙なリアルさがあった。口からリング状の超音波を発射する。
 ポセイドンは海中を高速で移動できる人型ロボット。腹部ハッチが開いてロデムやバビル二世を収納できる。指先からレーザー光線を発射する。地上戦でも活躍する。第10話「必殺ロボットバラン」の時は砂漠の中のバビルの塔近くまでやって来た。
 ロデムは基本形が黒豹のアンドロイド。半液体というかゴム状になって何にでも変身できる。三つのしもべの中で唯一人間の言葉を話す。そして、ロプロスやポセイドンと違うところは成長するということ。
 バビル二世が救出した博士がバビルの塔の中で危篤状態になる。
 「バビル二世、博士は間もなく死にます」無表情にコンピューターが言う。
 博士は愛娘の名を呼ぶ。
 「お父さん、私はここにいるわ。」
 「ロデム…」とバビル二世。
 やがて、幸せそうな顔で博士は息を引き取る。
 「ロデム、お前もだんだん人間の心が分かるようになってきたな」
 そう、ロデムは学習するのでなく、成長するアンドロイドである。
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2004年05月30日

わが青春のアルカディア



 「わが青春のアルディア」は1982年の劇場公開作品。文字通りキャプテンハーロックの青春時代のエピソードがつづられている。このあと、「無限軌道SSX」としてTVシリーズ化される。
 僕は勿論劇場へ足を運んだが、特に印象深いのが次の三つのシーン。
 ひとつは、最初の方でハーロックがデスシャドウ号で引き揚げ難民を地球へ輸送するシーン。イルミダス地球占領軍の下で組織の中で働くハーロックの姿だ。「宇宙海賊キャプテンハーロック」では既に海賊になっていて、「俺の旗の下で自由に生きる」ハーロックだっただけに、結構ショックを受けた場面だ。
 ふたつめは、ハーロックが右目を失うシーン。「ハーロックが愛した生涯ただ一人の女性」マーヤが地下放送を続ける。彼女に会うために出かけたハーロックはマーヤを狙うイルミダスの狙撃兵のエネルギー弾を身を挺して防ぐが、弾を右目に受ける。以後ハーロックは片目の男になるが、そのシーンまでは両目が開いたハーロックであった。
 みっつめは、マーヤとエメラルダスがイルミダスに捕らえられ磔にされたシーン。二人の処刑中止と引き換えに総司令官ゼーダはハーロックの帰還を求める。結果的にゾルたちの活躍で二人は救出されるが、そうならなかった時ハーロックはどんな判断をしたのか?

 アニメファンはあまり騒がなかったけれど、この作品の冒頭でハーロックの祖先「ファントム・F・ハーロック」がオーエンスタンレー山脈越えを複葉機で挑むシーンがある。彼の声を演じているのが石原裕次郎さん。後にも先にもこれが最後と言われた声優裕次郎、未だもって声優のギャラとしては単位時間あたり最も高いという噂。

 写真は「宇宙海賊キャプテンハーロック」時代のアルカディア号のプラモデル。
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2004年05月29日

愛する大地



 「ゼロテスター」は1973年の放映。自らの体をサイボーグ化して地球侵略を企てるアーマノイドと吹雪、荒石、リサの戦いを宇宙を舞台に描いた作品。スタートは視聴率も好調だったようだが徐々に右肩下がり。当時の新聞によると馴染みの薄い宇宙での戦いが原因だったそうで、途中で舞台を地球に移し、タイトルも「ゼロテスター地球を守れ」に変更、主題歌も一新した。それでも5クール64話続いたから人気作品と言ってよいと思う。
 ただ、個人的には地球に舞台を移してからは魅力が減った。たとえば第21話「秒速1万のkmの恐怖」のように宇宙ならではの現象や、リサが高圧室に閉じ込められて減圧せずにコックピットの圧力を上げて出撃したりと地球上ではありえないような場面が多々あった。
 人気の証拠としては写真のプラモデル。テスター1号はマーク1、マーク2、マーク3に分離するし、2号・3号はハッチが開いて小型艇を格納できる。4号はコンテナ部と動力部が分離、コンテナの扉も開く。組立てのマズさはあるものの、ちょっとオモチャっぽいが。
 さてタイトルの「愛する大地」は初期エンディング。オープニングの方は子門真人の歌う「ゼロテスター」で子門シャウトの楽しめる曲。「愛する大地」はロイヤル・ナイツの歌う名曲で、短い曲ながら静かに始まり高らかに歌い挙げる。前奏のピアノソロ、間奏と後奏のトランペットの演奏がすばらしい (編曲山本直純)。
 当時レコードを探しまわったが見つからなかった。後から知ったのだがジャケットがブックタイプで多分幼児向けの童謡などと一緒に並んでいたのだろう。アニメコーナーにはなかった。
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2004年05月28日

アノクタラサンミャクサンボダイ

 レインボーマンファンとして最後にヨガの術と名場面の話を。
 月の化身ダッシュ1はヨガの体術を使う。初めてダッシュ1が登場するのは死ね死ね団に捕らわれた淑江を助けるためにアジトに侵入するとき。このときに「蛇変化の術」を使った。「蛇変化の術」は全身の関節をはずし、頭が通るところならどこへでも入り込む。その後、毒ガスから淑江を守るために気絶した淑江とのキスシーンがあるが、これは笑ってしまう。どう見てもプラスチックのボールとのキス。
 火の化身ダッシュ2の術は火炎の術、火のごとく疾走する。。水の化身ダッシュ3の術は放水の術。とにかく水を自由にあやつる。第1話「奇跡の聖者」は変身シーンがない。第2話「レインボーマン誕生」で先日ご紹介したように、修行中炎の化身となって襲いかかるダイバタッタに対して水の化身で応戦するのが初めての変身シーンだ待ちに待っただけに感動のシーン。タケシ自身がダッシュ2に変身するのはマカオの殺人ショーで鉄格子を焼き切る時。
 草木の化身ダッシュ4の術は「木霊たたき」「木遁の術」を使う。個人的には一番好きなのだが変身回数がきわめて少ない。
 黄金の化身ダッシュ5は空を飛ぶことが最大の能力。「遠当ての術」も使う。
 土の化身ダッシュ6は「疾風土変化の術」「地雷震の術」と「解毒の術」。この「解毒の術」はフドラの使った毒蛇の毒を解毒するために地中へ逃れたダッシュ6が土の中で使った。本来ならダッシュ1の術では?
 太陽の化身ダッシュ7が多用する術は「遠当ての術」。最初何と言っているのかわからなかった。つまり離れた敵を倒す飛び道具。ダッシュ7は顔の一部が見えているので、水谷邦久氏自らが演じることが多かったようだ。かなりご苦労された様子。
 変身物とういうよりドラマがおもしろかった。最初の頃は変身が少なかったから、余計に変身シーンが待ち遠しかった。シリーズ後半はバカバカ変身し過ぎ。

「アノクタラサンミャクサンボダイ、レインボーダッシュ4!」
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2004年05月27日

死ね死ね死ね死ね死んじまえ

 今日はレーンボーマンの主題歌の話を。
 オープニングは「レーンボーマン!」の掛け声とともにタイトル文字が燃え上がる「行けレーンボーマン」。歌詞は三番まであるが、劇中ではフルコーラスで流れることはなかった。一番と三番、または一番だけ、二番だけ。当時は録音して聞いて書き取るの繰り返しで歌を覚えた。今でも三番まで何も見ないで歌える。
 前期エンディングは「ヤマトタケシの歌」。もともと私利私欲のために修行でヨガの術を会得したが、レーンボーマンの使命に目覚め、苦しむヤマトタケシの心情を歌う。この曲で思い出すのは劇中、水谷邦久さん演じるヤマトタケシ自らがこの歌を歌ったこと。ファンには有名な事実。最初聞いたときは驚いた。
 後期エンディング「あいつの名前はレーンボーマン」は死ね死ね団の側からレーンボーマンを歌った曲。アニメ版でもエンディングになっているが、曲の雰囲気が全然違う。この曲混声と少年少女声で構成されるが、圧巻は「あいつをさがせ、あいつを殺せ」と少年少女声(ヤングフレッシュ)で歌っているところ。誰が聞いても「ギョッ!」とする。子供の声での「あいつを殺せ」は死ね死ね団のおぞましさ、残酷さをかもしだす。アニメ版では「あいつを殺せ」も混声になっていて曲の感じがまるつぶれだ。
 それから「死ね死ね団のテーマ」。これは前回ご紹介した。最後「死ね死ね死ね」「死ね死ね死ね」「死ね死ね死ね」「死ね死ね死ね」と「死ね」を繰り返す。テレビの音声を聞きながら書き取るのに手首が痛かった(笑)。
 以前はこの4曲をフルコーラスで聞くことのできるCDは一枚だけだったと思う。今では若干増えていて、入手可能。「死ね死ね団のテーマ」のフルコーラスの音源がないので欲しいのだが、収録曲のほとんどをもっているので買う決心がつかない。

レインボーマンミュージックファイル
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2004年05月26日

愛の戦士レインボーマン

 「愛の戦士レインボーマン」(実写版) は1972年の作品。後に同じタイトル、同じ主題歌を使ってアニメ化されるが、それとは一線を画す作品である。このドラマにはミスターKに平田昭彦、アマゾンの魔女イグアナに塩沢とき、ゴッドイグアナに曽我町子、タケシの父親に小泉博が出演している。放映当時、ミスターKはサングラスに口髭と顔がわからないがテロップからウルトラマンの岩本博士であることは知っていた。小泉博氏は「クイズグランプリ」の司会以外映画もテレビも余り出ていなかった。曽我町子氏は子供向け番組で妖女・鬼女を演じれば最高、以後も様々な番組に出演して悪役悪女を演じておられる。塩沢とき氏は後年のあの巨大ヘアスタイルで有名だが、その時は知らなかった。このベテラン俳優陣が力を入れて演じたという。その理由を僕が書くと受け売りになってしまいますので、興味ある方はぜひ Vap発売のCD「愛の戦士レインボーマン・ミュージック・ファイル」(VPCD-81178) をお求めになり、その解説をお読みいただきたいと思う。
 ヤマトタケシは妹の足を治すためにインドの山奥でダイバ・ダッタ老人の指導を受け修行する。火の化身と化して攻めるダイバ・ダッタに水の化身となって応戦する変身を会得する場面は名場面。変身ものとしては異色で全く変身しない回もあった。特に第25話「朝日に魔女は消えた」でアマゾンの魔女イグアナが倒れるまでは、非常に暗いイメージだが格調高いストーリー。以後は少々お子さま向けになっている。
 日本と日本人を標的にする死ね死ね団との戦いがメインのストーリー。「死ね死ね団のテーマ」にある歌詞、「黄色いブタめをやっつけろ」「黄色い日本ぶっつぶせ」は当時はどういう意味があるのかわからなかった。これが上に書いた俳優陣が力を入れた理由でもある。
 もうひとつはタケシ (水谷邦久) と淑江 (伊藤めぐみ) のエピソード。戦いの中にあって二人のデートの時、淑江がタケシのために弁当を作るとき、とてもやさしい音楽が流れる。単独で聞いてもやさしい気分になる。僕はレーンボーマンの大ファンでテープレコーダーをテレビにつないで、ここといった場面は録音した。上のCDはレーンボーマンファンなら是非とも持つべきCD。ここに収録されているので聞いてください。
 レーンボーマングッズは山ほど持っていたが、大学卒業時に処分してしまった。馬鹿なことをしてしまった。
posted by KAZU at 20:41| Comment(0) | TrackBack(0) | レインボーマン

2004年05月25日

ペガス



 アニメの世界では人間の言葉を話し、自分で考えて行動するロボットはたくさんいる。鉄人28号のように感情を持たず、人間の命令のままに動くロボットの方が見ている側にしてみたら理解しやすい。鉄腕アトムやドラえもんはロボットという設定だが余りに人間的すぎる。非現実的でロボットらしくないと思う。そんな中で意志を持つロボットらしいロボットがいる。「宇宙の騎士テッカマン」のぺガスだ。
 ぺガスは天地局長が開発したロボットで、南城二がテッカマンに変身する際に使用する装置であると同時にテッカマンを乗せて飛行する騎馬の役目もする。意志を持ち、自分の判断で行動し喋ることもできる。普段は戦闘の時以外は登場しない。
 城二は両親を異星人に殺されたので、異星人に対して激しい憎しみを抱いている。第11話「失われた宇宙船」で地球に向かってくる宇宙船があった。出撃した城二はテッカマンとなって、その無抵抗の宇宙船を一瞬のうちに撃破する。しかし、その宇宙船は地球と交際を求めるためにやってきたのだった。乗組員の内少女カレンだけが脱出して地球に逃れる。彼女は城二に真実を告げ、復讐を遂げようとする。対し城二は「助けてくれ〜」と戦闘意志なく逃げていくアメーバ星人に向かって背後から発砲して葬り去る。「異星人は俺が倒す」と。「どうにでもしろ」という城二を責めるカレンにぺガスが割って入る。

 「城二は十分苦しみました。許してやってください。」

 ブルーアース号の中に格納されめったに表に出ないぺガスだが、主人思いのすばらしいロボットの一面を見せてくれた。これが理想のロボットではと思う。

 余談だが、最終回「勝利のテッカマン」でリープ航法の実験に出発するブルーアース号に対して実験阻止のためワルダスターが総攻撃をかける。発射台上を疾走するブルーアース号を防衛軍の戦闘機が必死で守る。全機ワルダスターに対して特攻を敢行してブルーアース号を発進させる。壮絶なシーン。決して名作ではないが涙を誘う場面である。
posted by KAZU at 20:03| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション