2004年04月11日

偉大なるシマウマ

 「私の名はグレート・ゼブラ」
 「何!、偉大なるシマウマだと」

 ミスターX は眉間にシワを寄せてつぶやいた。覆面王者決定戦の余興に、観客と綱引きを演じたライオンマンの前に突然姿を現した長身のレスラーはタイガーマスクと組んでライオンマン、ミイラ男とのタッグマッチを申し入れる。反対するタイガーマスク。しかし、ミスターX はその場でOK し、翌日タッグマッチのゴングが鳴る。
 グレートゼブラを信用しないタイガーマスクは、独りで戦おうとする。その戦いの中でゼブラが味方であることを知る。反則やり放題のとらの穴のレスラーを相手にゼブラはフェアプレーに徹し、新人とは思えない冴えた技でミイラ男、ライオンマンの足元をすくう。ところが、蹴りを見せようとして途中でやめてしまう。その奇行をタイガーマスクは見逃さなかった。ゼブラはミイラ男を体固めして、タイガーにタッチ、タイガーはコブラツイストでライオンマンを仕留める。
 試合後、逃げるように控え室に戻るゼブラをタイガーは追う。背を向けて部屋を出ろと言うゼブラにタイガーは言った。

 「あなたに背格好の似た、世界的レスラーを知っている」
 「十六文キックの馬場先輩、そうでしょう」
 「・・・ノッポは隠せんな・・・」

 アニメでもジャイアント馬場はすばらしい人だった。みなし子を救うため、日本プロレスを離れたタイガーマスクを陰で助けた長身の偉大なレスラーは1999年1月亡くなった。
posted by KAZU at 09:59| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション