2004年04月13日

ブースカの声の人



 1999年にはアニメにゆかりの深い人が大勢亡くなった。中でも高橋和枝さんは僕にとって想い出深い。
 高橋和枝さんは「ジャングル大帝」をはじめ多くのアニメキャラクターの声を演じた名声優さん。古いところでは「鉄人28号」の金田正太郎、「黄金バット」のタケルなどがある。新聞の訃報では長年演じた「サザエさん」のカツオを挙げていたところが多かったが、僕にとって忘れられないのが「快獣ブースカ」。ブースカの声は勿論なのだが主題歌も高橋さんが歌っていた。コミカルな快獣ブースカの歌はいつ聴いても楽しいもの。テイチクから昭和41年12月に発売されたレコードは高橋さん38歳の時の作品。レコードはもうかなりボロボロの状態だが、致命的な傷はなく、大切な宝物のひとつである。
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2004年04月12日

怪物くんの解説者

 1999年淀川長治さんが亡くなりました。
 映画解説者として名高い淀川さんが、怪物くんの「能力」を解説していたことを知っていますか。
 30年ちょっと前、当時「少年画報」に連載中の「怪物くん」がTVアニメに登場した。人気漫画のアニメ化、コミカルなオープニングで人気は上々。特にユニークなのは数々の能力を持つ怪物くんのこれまたユニークな能力を淀川長治さんが解説していたことだ。例えば、怪物くんが「能力百面相」を使って顔を変えたとする。そこでストーリーの進行が中断されて、淀川さんが登場し、「能力百面相」について解説をするわけだ。「さよなら、さよなら、さよなら」のおじさんがアニメに登場するということで、ますます人気が出た。今から考えると、晩年の映画一筋の淀川さんからは想像できないTV出演だった。
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2004年04月11日

偉大なるシマウマ

 「私の名はグレート・ゼブラ」
 「何!、偉大なるシマウマだと」

 ミスターX は眉間にシワを寄せてつぶやいた。覆面王者決定戦の余興に、観客と綱引きを演じたライオンマンの前に突然姿を現した長身のレスラーはタイガーマスクと組んでライオンマン、ミイラ男とのタッグマッチを申し入れる。反対するタイガーマスク。しかし、ミスターX はその場でOK し、翌日タッグマッチのゴングが鳴る。
 グレートゼブラを信用しないタイガーマスクは、独りで戦おうとする。その戦いの中でゼブラが味方であることを知る。反則やり放題のとらの穴のレスラーを相手にゼブラはフェアプレーに徹し、新人とは思えない冴えた技でミイラ男、ライオンマンの足元をすくう。ところが、蹴りを見せようとして途中でやめてしまう。その奇行をタイガーマスクは見逃さなかった。ゼブラはミイラ男を体固めして、タイガーにタッチ、タイガーはコブラツイストでライオンマンを仕留める。
 試合後、逃げるように控え室に戻るゼブラをタイガーは追う。背を向けて部屋を出ろと言うゼブラにタイガーは言った。

 「あなたに背格好の似た、世界的レスラーを知っている」
 「十六文キックの馬場先輩、そうでしょう」
 「・・・ノッポは隠せんな・・・」

 アニメでもジャイアント馬場はすばらしい人だった。みなし子を救うため、日本プロレスを離れたタイガーマスクを陰で助けた長身の偉大なレスラーは1999年1月亡くなった。
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